田川建三の代表作『イエスという男　～逆説的反逆者の生と死』の初版本です。 イエスという男がどこから来たのか、我々は知らない。「ナザレのイエス」と呼び習わされているのだから、ガリラヤ地方の村ナザレの出身だったのは確かだろう。（略）いつ、どのようにして出てきたのか、気がついてみたら、イエスという男はああいう活動をしていた、ということだろう。（略）だから、あなたは何がきっかけでこういう活動をなさる決心をしたのですか、などとたずねても、イエス自身返答に窮しただろう――。 徹底したリアリズムでイエスという「一人の男」を読み解こうとする田川。凡庸な表現ながら「人間イエス」、「イエスという男」を知りたいと思う人なら、ぜひ手に取っていただきたい一冊。イエスに対する見方が変わります。 三一書房、単行本（ハードカバー）、373ページ。写真にあるように帯の一部に破れ、カバーにわずかなスレなどあります。本体はキレイ。歴史的名著の初版（第1版）本の価値が分かる方、理解のある方、よろしくお願いします。